
サークル「消音絶叫」様『COMITIA152』女性向けオリジナル作品インタビュー
目次
作家・サークル情報
サークル名
消音絶叫
作家名
・AZ(主催) ・うにょ ・えす ・ojimax ・小野ヤスユキ ・加工肉 ・巨小 ・後藤山羊 ・っつん ・露峰さくや ・戸部とおこ ・ねここ ・まえ ・味噌 ・もげ
AZKET vol.1『ゆく生くる生』(6/1COMITIA新刊)作品情報
作品情報
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AZKET vol.1『ゆく生くる生』BL男女全年齢作品
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サークル名:消音絶叫
作家:AZ
3,144円(税込) - 通信販売ページ
メインキャラクター

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味噌
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かつて幕末の京都で斬り合った、巨躯の人斬りと小柄な少年剣士が転生し、現代日本で再会します。二人とも無類の戦闘好きであり、弱い相手を斬るのに退屈していたため、互角に勝負できた互いのことを、生まれ変わった今でも運命の相手だと思っています。

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っつん
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草×男
作品インタビュー
作品制作のきっかけと、制作期間を教えてください。
AZ:同人を通じて出会った友人たちと遊んだ際「久しぶりにまたみんなで一緒に漫画を描く機会が欲しいね」という話になり、その場でお題を考え企画が立ち上がりました。
いくつかお題候補というか「自分たちが好きなもの」をいっぱい挙げた結果、「バディもの」「転生(異世界転生というよりは、二次創作でよく見る『〇〇パロ(現パロ、ファンタジーパロなど)』みたいなやつ)」が、みんなのそれぞれの趣味や個性を発揮できつつ物語性と統一感があっていいんじゃないかとなり決定しました。
アンソロジーの名前についている「AZKET」というのは、数年前に「身内同人即売会をやろう」と企画が立った時のイベント名でしたが、当時コロナ禍・緊急事態宣言に時期が重なりその企画は中止になってしまいました。その時できなかったイベントを、アンソロジーの紙上でやりましょうという気持ちもこもっています。
制作期間
2024年10月:企画立案(AZ・うにょ・小野 某オムライス専門店にて)
11月:参加者を勧誘・メンバー決定
12月~2025年3月:作品制作、締切は2025年3月末
4月:締切延長予備期間・アンソロジー編集作業
5月:サンプル宣伝動画を作成しアップロード、アンソロジー入稿完了
6月:発行(COMITIA152)
描き始めから完成までに、特に印象に残っている制作エピソードはありますか?
AZ:「芸人の二人の話にしよう」と思い、賞レース番組を見たり劇場に行ってみたり芸人の本を読んだりした結果、まんまとお笑いがマイブームになってしまいました。芸人の話じゃなかったら前世魔王×勇者が今世家庭教師×男子高校生になって出会う王道転生BLを描こうと思っていました。
露峰さくや:最初は吸血鬼モノの男性同士の恋愛を描こうと思っていましたが、話を考えていたうちに「これは女性同士の恋愛として書いた方がおもしろいのでは?当事者としてリアリティを込められるかもしれない」と思い大幅に方向転換しました。
加工肉:これになる前に3本くらいドロドロの救いのない転生もの考えて没にしたので最終的にかわいいラブコメになってよかったです。
巨小:生まれ変わりの回数制限が設けられていなかったので、何度でも生まれ変わる話にしようと思いました。そのため世界線を跨いだことを示す基準として絵柄(ペン設定・仕上げ方法)を4種類使い分けています。具体的に言うと少女まんが風・鉛筆画風・青年まんが風・エッセイ風です。
もげ:「転生した二人」というお題で登場人物が2人きりだとしんみりした話しか思い浮かばなかったので、2人組を3組描きました。衣装描くの楽しかったです。10代の頃に友達を亡くした経験は私自身にもあり、あの世ってものがもし本当にあるなら適当に楽しいとこだといいねという思いも込めたつもりです。
まえ:終盤に二人がこの町を守る理由を共有し合うシーンが最初にぽんっと浮かびました。あとはこのシーンを描くために、祓い師やら鬼やら1000年前の記憶やらを結び付けていきました。オリジナルの漫画を描いたことがなかったので構成にずっと苦戦していました。あとは背景を描くのに苦しみました。
小野ヤスユキ:もともと、本アンソロを企画したのはAZさん・うにょさんと3人でご飯を食べていた時で、その時から「前世で成就させられなかった恋愛を転生先で成し遂げる」という話にしようと決めていました。どうせなら転生前は重く、転生後は軽やかにしたいという思いから本作品になりました。
うにょ:設定を練る際に人物の見た目のモチーフをクジラとジンベイザメに決めていたのですが、調べていく中で日本の信仰においてどちらもえびす神に所縁があり豊穣の象徴として考えられていたという話を目にして運命を感じました。
戸部とおこ:何度生まれ変わってもまた出会って寄り添い遂げるっていいな〜と思いつき、どうせなら攻めに人生めちゃくちゃにされる受けBLにしようと思いました。
味噌:登場人物については、名前や出身藩、周囲の人間関係といった細かい設定も作り込みましたが、作中では結局2割くらいしか使いませんでした。一次創作を書くのがほぼ初めてで、かつ寄稿というページ数に制限のある状態だったので、情報量のコントロールに苦戦しました。参考までに商業BLを読み耽っていたら、韓国BLにどハマりしました。攻めがデカくて嬉しいです。
っつん:無力な人外と無力な人が描きたかったので「傍からみたら変だけど当人達はずっと本気」みたいなのがやりたくてあんな姿になりました🌱水やりをお色気シーンとするかどうかで2週間ぐらい悩んでラフを全消ししたのがいい思い出です
作品のアピールポイントを教えてください。
15人の作者が描く「転生した二人」をテーマにした創作アンソロジー!
『前世で何かしらの関係を築いていた二人が死後生まれ変わって再び出会った時のお話』のお題で生まれた様々なバリエーションのバディ・カップリングたち
男女・男男・女女・人外・植物…に加えて
前世では年上×年下だったけど今世では歳の差が逆転
前世では男と女だったけど、今世では性別が逆転
前世では主従関係だったけど今世では同級生に…などなど
前世×今世の掛け合わせで無限大の可能性とエモーショナルが生まれています
「生まれ変わっても、またあなたに出会う」作者それぞれの個性と好みが溢れる二人の物語をお楽しみください
続編の制作予定はありますか? または今後の創作活動への意気込みをお聞かせください。
AZ:AZKET vol.1 という名前にある通り、可能なら今後もAZ主催の創作アンソロジーシリーズ「AZKET」が続いたらいいな!という願望をこめてvol.1というナンバリングを付けています、なお現在具体的な予定は未定ですが…(笑)
みんなで同じテーマで一斉に作品を作って、せーので見せ合う楽しい機会も、大好きな作家の作品を集めて最強の同人誌を作りたい!という気持ちもまだまだありますので、きっと今後もアンソロジーまたはイベントを作りたいと思っています。
何ならこの「転生した二人」というテーマですらバリエーションがありすぎて今回非常に楽しかったので、同じテーマで第二弾あってもいいなとも考えています。これを読んだ人やテーマだけでも目に留まった人が「自分だったらこういう二人を描く」と考えてくれたら、そしてそれを形にして世に出してくれたら嬉しいです。
加えて、自分の企画にいつも付き合って作品を執筆してくださる仲間たちには特大の感謝が止まりません。協力してくださる方々と、手に取って応援してくださる方々のおかげで自分は楽しく活動できているので、皆さんにお礼を返せるような作品が発表できたら何よりです。
インタビューにご協力くださりありがとうございました!
これからも応援しております!